コシヒカリ
http://ja.wikipedia.org/wiki/コシヒカリ
魚沼コシヒカリ
http://ja.wikipedia.org/wiki/魚沼コシヒカリ
龍の瞳(大粒の新品種)
http://ja.wikipedia.org/wiki/龍の瞳
マキタ超コシヒカリ(布マルチ農法)
http://www.marusan-sangyo.co.jp/b16.html
「超コシヒカリ」開発進む
新潟県は地球温暖化による気温の上昇がブランド米「コシヒカリ」の品質に影響を与える可能性があるとして気温の影響を受けにくく味や品質で上回る品種「超コシヒカリ」の開発を進めています。
新潟県によりますと従来のブランド米「コシヒカリ」は最近、地球温暖化が進み特に夏の気温の上昇で稲の成長が悪い影響を受けて品質が低下しやすい状況になっているということです。
このため新潟県は新たな品種「超コシヒカリ」の開発に乗り出したもので、収穫時期を従来のコシヒカリよりも遅らせて気温の上昇による品質への影響を抑えることができるということです。
さらに消費者のコメ離れによって年々「コシヒカリ」の販売量が減少していることから、「超コシヒカリ」は従来の「コシヒカリ」を超える味や品質を目指しています。「超コシヒカリ」の研究開発は新潟県農業総合研究所で進められ3月から温暖な気候の沖縄県の石垣島で試験的な作付けが始まりました。
全国でブランド米の産地間の競争が激しくなる中、新潟県では「超コシヒカリ」を平成27年に新しい品種として登録し、国内の最高級品種を目指したいとしています。県農業総合研究所の石崎和彦専門研究員は「温暖化でも品質が低下することなく、味と品質もコシヒカリを超える品種に育てたい」と話しています。
05月04日 13時26分 NHK
ブランド米 競争激化、需要増へ 新品種続々
「ゆめおばこ」の発表会でPRするJA全農あきたや秋田県幹部ら(3月31日) 新ブランド米の産地間競争が激しくなっている。米どころの山形、秋田両県から今秋、相次いで新品種が市場に登場する。
受けて立つ新潟県は「超コシヒカリ」開発に乗り出した。米の需要が伸びない中、消費者をつかもうとしのぎを削る。
山形は新品種「つや姫」を売り出す。「コシヒカリを超える」を目標に開発した。PRのため、東京・千代田区に県などでつくるブランド化戦略実施本部の支部を開いた。吉村美栄子知事が今月6日の開設式で「最大の市場での販路拡大が鍵。積極的に売り込みたい」と意気込んだ。
徹底的に味にこだわり、県産米ブランド戦略室は「優良な102組の親から生み出された10万個体をもとに、味のテストを通常の倍以上も重ねるなどし、よりすぐりの1個を選んだ」と語る。味を左右するたんぱく質の含有量に独自の出荷基準も決めた。農薬や化学肥料の量を厳しく制限するなどし、作付けは県内水田の3・8 %に絞った。
県農業総合研究センター水田農業試験場の佐野智義研究専門員(47)は「新潟や秋田はブランド力を生かし、課題を改善してくるので手ごわい」と対抗心をみなぎらせる。
秋田は「ゆめおばこ」を今年から本格生産する。試験栽培した約150トンを県内で4月から先行発売。発表会でJA全農あきた運営委員会の木村一男会長は「ゆめおばこを起爆剤に、秋田米のトップブランドとしての地位を強固にしていきたい」と力を込めた。
あきたこまちに劣らぬ味と香りに加え、炊きあがりふっくら、冷めても硬くなりにくい。収量が多いため価格を抑えられ、外食産業への販路を開拓できると期待されている。(山形支局 飯田雄太、秋田支局 一條裕二)
新潟の切り札 超コシヒカリ
沖縄・石垣島で水田に種モミをまく新潟県農業総合研究所の職員ら(3月8日) 新潟の「超コシヒカリ」開発は、沖縄・石垣島で進められている。バンナ岳近くの水田で3月に作付けが始まった。新潟県農業総合研究所作物研究センターの石崎和彦・専門研究員(48)は「いいものが育ってほしい。新潟米のブランド力を強化で きれば」と話す。
魚沼産が最高級米として知られるコシヒカリ。そのブランド力にも陰りが見え始めた。「値段が高い」というイメージからか、売れ行きが伸び悩む。打開策として計画が始まった。
二期作で開発期間を短縮するため、石垣島が選ばれた。種モミはコシヒカリ系を中心に50種を用意。交配を繰り返して優れたものに絞り込んでいく。「他県との競争に勝つためにスピードが必要」と5年後の品種登録を目指す。
水田所有者で管理を委託された地元農家の石垣貴史さん(43)は「南の島で、雪国・新潟の新品種作りを手伝うのは不思議な気分」と笑った。(新潟支局 稲葉洋文)
(2010年4月20日 読売新聞)
ブランドの呪縛(下)王国復権を阻む成功体験 「超コシヒカリ」への挑戦
残雪に覆われた新潟県長岡市長倉町の県農業総合研究所(農総研)。前身の県農事試験場で昭和19年、農林1号と農林22号を交配した新品種が誕生した。のちに全国トップブランドに成長するコシヒカリだった。
それから64年。産地間競争の激化で、圧倒的なブランド力に陰りが見え始めたとささやかれる県産コシ。その食味を上回る“超コシヒカリ”への開発の動きが新年度から本格化する。
「新品種の開発には10〜15年かかるが、温暖化などにも対応できる品種を育成したい」
県農業総務課の渡辺広治政策室長はコメ王国の次世代を支える新潟米に期待を寄せる。
“超コシ”の詳細なコンセプトはまだ検討段階だが、方向性の柱はコシを上回る良食味と晩生(おくて)種の育成にある。コシを代表とする中生(なかて)種より1週間から10日程度、穂を付ける時期が遅い種類で、夏場の気候変動などを回避し、県内での作付け率が79%を占める“コシ偏重”の解消を目指す。さらに、大規 模農家にとっては、収穫時期の分散で刈り遅れによるコシの品質低下の防止にもつながることが期待される。県幹部は「異常気象や台風などが発生すると、作付けが集中するコシへの被害リスクは必然と高まる。品質の高い別品種への作付け変更を促しリスク分散を図りたい」と基幹品種の開発に熱い視線を注ぐ。
だが、高価格で農家の人気が高いコシの作付け偏重からの脱却は容易ではない。県はコシと並ぶ基幹品種として平成5年から10カ年計画で収穫時期がコシヒカリよりも10日ほど早い新品種ドリーム早生(のちの「こしいぶき」)プロジェクトを実施。現在の作付面積はコシに次いで2位だが、作付け割合は1割前後にとどまっ ている。気温などの生育条件により、品質の年次変動が大きいとされるが、関係者の間では「よく健闘している」(農総研)との声もあるが、県内ではまだまだ脇役との見方が大勢だ。
“超コシ”と同じ晩生(おくて)種では、昭和35年に県の奨励品種に指定された「千秋楽」がデビューし、39年には作付面積が約2万ヘクタールに迫る勢いをみせた。だが、農家のニーズをつかみきれないまま、昭和40年代後半から少しずつ増加傾向にあったコシの台頭とともにほぼ姿を消した。
新潟県が全国に先駆けてコシを奨励品種に指定した31年当時は、必ずしも高い評価を得ていたわけではない。37年から「日本一うまい米づくり運動」がスタートし、県全体で栽培技術の向上などに取り組んだ結果、50年代後半から主流を歩み始め、市場での高い評価を確立した。こうした状況下で展開されてきた新品種開発 の歴史は、リスク分散を目的としたコシ偏重解消への挑戦の記録であった半面、“成功体験”の克服の難しさを物語るもう1つの裏面史も意味していた。
コシ作付けの分散化対策では、JAグループも作付け変更の誘導に本腰を入れている。コシから別品種に変更した場合、60キロあたり500円の生産奨励金を生産者に給付しており、過去3年の給付実績は前年比で毎年1億円以上増加し、奨励金効果がじわじわと浸透している。ただ、現在の79%のコシ作付け率を21年産で 70%にまで引き下げる目標からみれば「まだまだ足りない」(JA全農にいがた)と厳しい情勢だ。JA新潟中央会幹部は「コシの価格が低下してくれば、所得補償機能として効いてくるのでは」と今後に期待を寄せる。
県は新年度、家庭用や業務用などのニーズをより明確化する販売戦略の練り直し作業に着手する。具体的には従来の整粒状況で区分した等級基準に加え、食味を左右するタンパク質含有量による新基準の設定も検討する予定だ。
コシの奨励品種指定から半世紀。岐路に立つ新潟県のコメ作りは泉田裕彦知事の“ショック療法”的な発言を契機に、論議が活発化しつつあるようにもみえる。果たして、知事発言は新潟米のブランド再構築への“狼煙(のろし)”となるのか、それとも、混迷の始まりを意味するのか−。(花房壮)
2008.3.19 03:19 産経ニュース
(wikipedia参照)