自民党の安倍晋三総裁(57)の妻、昭恵さん(50)が今月10日、東京・内神田の路地に、料理店「UZU~うず~」をオープンした。議員夫人として多忙な日程をこなしながら、発展途上国支援に力を入れたり、かつてはFM局のパーソナリティーを務めるなど、昭恵さんはとても活動的だ。安倍氏の地元・山口県の食材を提供する店と聞き、さっそく訪ねてきた。
店内に入ると、白の木目をベースにした落ち着いた雰囲気。テーブル18席、カウンター5席とこぢんまりとしている。テーブル上に置かれたアケビの飾り物にセンスが光る。
銀座や赤坂、六本木といった繁華街ではなく、サラリーマンの街・神田というのに親近感がわく。しばらくすると昭恵さんが現れた。
「こういうお店をやりたかったのは5年くらい前からです。故郷を思う山口県出身の人たちのために何かをしたいと思い、2008年に『長州友の会』を設立しました。そういう人たちが集まったり、山口の良さを知ってもらう場所を作りたかったのです」
変わった店名「UZU」についても聞いた。
「UZU(渦)は何かを生みだし、発信するというイメージもあります。また古事記のアメノウズメ(=日本神話に登場する芸能の女神)にもちなみ、楽しい場所にしたいと思いました」
だから不要に気負わない。例えば、おちょこの切り子グラスは「家で使わないからお店に持ってきた」と昭恵さんはいう。実に自然体だ。
一方で、料理には徹底してこだわる。ボードに書かれたメニューは「山口県祝島ひじき五目煮」(580円)や、「山口県産新米ととん汁セット」(980円)など、山口県産がもりだくさん。素材本来の味を生かすべく薄味に仕上げられ、健康にも配慮されている。
「きんぴらのえのきは、お店の上で干したものなんですよ。お米は私が下関の田んぼで作った農薬:栽培期間中不使用米です」
昭恵さんは、安倍氏が「アジアの子どもたちに学校を作る議員の会」の会長を務めていることなどから、長年、友人たちとミャンマーなどに学校を作る活動を続けている。関係者によると「料理店で出た利益でミャンマーに学校を建てたいと聞き、安倍氏は納得している」という。
ただ、次期衆院選で自民党が勝利し、安倍氏が2度目の官邸入りを果たせば、昭恵さんは再びファーストレディーになる。
このことを聞くと、昭恵さんは「私は顔を出せなくなるかもしれないけど、お店は続けます」と笑顔で語っていた。(安積明子)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20121019/dms1210191548019-n1.htm
店名:UZU
場所:JR神田駅や地下鉄丸の内駅から徒歩圏内
住所:千代田区内神田1-7-10
電話:3518-9277
http://bit.ly/OOl88T