南魚沼市と湯沢町の職人による「豊料会」
観光客らに魚沼産野菜や山菜のおいしさを料理でアピールし地産地消の拡大につなげようと、南魚沼市と湯沢町の和洋食料理人やすし職人ら13人が企業組合「豊料会」を設立した。県中小企業団体中央会によると、料理人による企業組合は県内では初めて。加工食品開発を手掛け、宿泊施設などに売り込む計画で、今月中旬にはオリ ジナルメニュー第1弾として津南町特産の雪下ニンジンを使ったレトルトカレーを発売する。
豊料会は、2008年秋に設立した任意グループをことし3月に衣替えした。これまでは地域イベント向けに弁当を作り出店してきたが、魚沼産食材を使ったこだわりの料理が好評なため事業を拡大する。企業組合として県知事認可を受けたことで、取引先からの信用を高める狙いもある。
同会によると、南魚沼地域のホテルや旅館、割烹では、比較的安い県外や海外産食材の利用が増えてきた。同会は地元農家約15軒と連携し県外産との仕入れ価格差を縮めた上で加工調理、ホテルなどに納めるようにする。すでにスーパー向けに地元食材を使った総菜を納入しており、メニューはダイコンのきんぴらやコゴミの天ぷら など月120品目に及ぶという。
雪下ニンジンをペースト状にしてルーに練り込んだカレーは、旅館や割烹向けに販売。一般向けにも市内のスーパーなどを通じ、オリジナルのパッケージで売り出す。特産キノコを使ったラーメンも開発中だ。
また、季節限定の飲食店をオープンする構想もある。夏の音楽イベント来場者や冬場のスキー客らをターゲットに「魚沼グルメ」を味わってもらう予定。同会はこうした事業展開で、10年度の売上高を約3,000万円と見込み、5年後には1億5,000万円に伸ばす計画だ。
同会の宮田満理事長(48)は「この地域には、魚沼コシヒカリ以外にもおいしい作物がたくさんある。ホテルの食事などを通じ、多くの観光客に知ってもらいたい」と話している。
新潟日報2010年5月6日
中小企業組合設立・運営ガイド
http://www.chuokai.or.jp/k-guide/guide.htm
組合
http://ja.wikipedia.org/wiki/組合
(wikipedia参照)