SANYOニュースリリース
http://jp.sanyo.com/news/2010/07/13-1.html
【GOPAN】ライスブレッドクッカー「GOPAN(ゴパン)」のサイトをオープンしました!
http://jp.sanyo.com/gopan/
家電Watch ホームページより
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20100713_380367.html
三洋電機は、米から米粉パンが作れるホームベーカリー「GOPAN(ゴパン) SPM-RB1000」を10月8日より発売する。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万円前後。
米から米粉パンが作れる“世界初”のホームベーカリー。同社では、圧力式の炊飯器や米粉パンが焼けるホームベーカリーをそれぞれ業界に先駆けて発売するなど、米に関する製品に注力してきた。その一方で、米の消費量、自給率は共に年々低下しているという。日本は先進国の中でも自給率が41%(平成20年度)と低く、食料自給率を上げるためにも米の消費拡大は重要な取り組みの1つだという。
中でも米粉を使ったパンは、欧風化した現在の食生活にマッチしやすいとの理由で注目を浴びている。これまでのホームベーカリーは、米粉を使って米粉パンを焼いていたが、米粉は小麦より材料費が割高、流通ルートが限定的であるという点が課題となっていた。同社では、これらの問題を解決するために、米から米粉パンを作れるホームベーカリー「ゴパン」を新たに開発した。
米は硬く、細かく粉砕するのが難しいため、パン作りに適した米粉を作るには、通常、大型の製粉設備が必要だった。ゴパンでは、米から米粉パンを作るために、米を粉ではなくペースト状にする機構を新たに開発。米を洗米し、水に浸してからミルで粉砕、ペースト状にしてから生地をこねあげるという。
この機構を実現させるために、本体には粉砕用のモーターとこね用のモーターを2台搭載、1つの軸でそれぞれを逆回転させる「正逆回転機構」を採用する。これはミル羽根とこね羽根が逆回転しながら、工程を進めるというもので、これによりお米の切削と生地のこね段階の全自動化が実現したという。
米粉パンの作り方は、まず米をごはんを炊く時と同様に洗い、水と一緒に本体にセットする。その上から砂糖、塩、ショートニングを入れ、本体上部の自動投入ケースにグルテンとドライイーストをセットしてスタートボタンを押す。1斤の米粉パンを焼くのにかかる時間は3時間58分。
運転コースとしては、小麦アレルギー対策としてグルテンの代わりに上新粉を使用する「小麦ゼロコース」を搭載するほか、雑穀米、玄米の米粉パンが作れるコースも搭載。また、小麦を使った「小麦パン」「天然酵母パン」「バターロール」にも対応するほか、もちコース、うどん・パスタの生地を作れるコースなど全22種類のコースを用意する。
同社では、米から米粉パンを作るメリットとして、経済的、ヘルシー、米の消費量増加による自給率の向上などを挙げる。経済的である理由としては、材料費が米粉を使った場合より抑えられる点を挙げる。米粉を使った場合の米粉パンの材料費は1斤約336円であるのに対し、ゴパンでは約148円だとする。
また、小麦パン300g当たりのカロリーが約861kcalであるのに対し、米粉パンは約780kcalでカロリーが少なく、水分含有率が高いため、腹もちが良いという。さらに、米はどこの家庭にもあるため、材料を揃える手間が少なく、和食のおかずにも合うため、日々の食事に取り入れやすいという利点も挙げる。
本体サイズは、354×278×387mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約11kg。消費電力はミル時で450W、こね時で150W。本体容量は食パン 1斤、もちの場合3合。最大13時間のタイマー予約機能を搭載する。本体カラーはプレミアムホワイト、プレミアムレッドの2色。
会場では、農林水産省 佐々木隆博大臣政務官も登場し、ゴパンについてコメントした。佐々木氏は「現在推進している食料・農業・農村基本計画の中でも、食料自給率に関する問題は一番の課題となっている。米粉の活用はその中でも重要なモデル事業として捉えているが、米から米粉パンができるこのような製品ができたことは我々にとっても大変心強い」と話した。
三洋電機 代表取締役社長佐野精一郎氏は、ゴパンについて「三洋電機の米へのこだわりを体現した製品。米の自給率・消費率を上げるには単なる和食への回帰だけでなく、新しい形の提案をすることが必要だ。製品が普及することで、食料自給率や朝食欠食の問題も改善できると考える」と話した。また、三洋電機はパナソニックとの統合を控えているが、このタイミングで新たな技術を搭載した製品を発表したことについては「今回の製品は、環境や日本の自給率向上につながる期待が持てる製品。我々が強い技術に関しては統合後も堅持し、グローバルな視点でコラボレーションしていきたい」と語った。
会場では「日本のほかにも米を主食としている地域はあるが、海外での販売予定はあるか」との質問があった。これに対し佐野社長は「予定している」と答え「まずは中国などアジア地域を考えている。将来的には欧米・欧州も視野に入れているが、パンに対する味覚や嗜好が日本やアジア地域とは異なるため、さらなる工夫が必要だ」と答えた。
*環境先進企業としての務め - 三洋電機、お米からパンを作る「GOPAN」発表!
http://en.anoword.com/topics/search/k/GOPAN
マイコミジャーナル 2010/07/14
三洋電機は7月13日、家庭にあるお米からパンを作る世界初のライスブレッドクッカー「GOPAN(ゴパン)」を発表した。お米の日である2010年10月8日から出荷する。市場想定価格は5万円弱。
三洋電機の佐野精一郎社長は、「お米にこだわる三洋電機が、さらにお米にこだわった商品。食料・農業・農村基本計画では、2008年には41%だった食料自給率を50%に引き上げることを目標としている。GOPANは、こうした点でも貢献できる商品になる」と位置づけた。
農林水産省の調べによると、米の消費量は1962年(昭和37年)には1人あたり118.3kg、食料自給率は76%だったが、それが2008年には、 59kg、41%とほぼ半減している。また、2010年の調査では、1週間の平均食数は炊飯が9.98回となっているが、2008年には10.52回であることに比べると減少。これに対して、パン食は4.00回から4.23回へと増加。米の消費は構造的に減少傾向にあるのに対して、パン類は年々増加している。さらに、朝食欠食数が増加しており、20代以下では週に半分以上朝食をとらない人が17.9%にも達しており、日本の総人口の1割強に相当する約1,700万人の朝食欠食者がいるという。
「単に和食への回帰を狙うだけでなく、欧風化した現在の食生活のなかで、国産農産物を上手に取り込んでいくことが必要。米粉は大規模な施設が必要であるため、生産コストが高く、一斤あたり336円という価格になるほか、一部の百貨店などで取り扱われているだけで、どこで購入したらいいのかわからないという人も多い。GOP ANは、家庭にある米から、米パンを作ることができ、一斤あたり148円とコストは半分以下にできる。日本の食料問題を解決に貢献することができる製品」(佐野社長)とした。
家庭にある米を洗米後、水とあわせてパンケースにセット。砂糖、塩、ショートニングをパンケースに入れ、上蓋に用意された自動投入ケースに、グルデン、ドライイーストをセットしてスタートボタンを押せば、米ミル、こね、発酵、焼成の工程を経て、3時間58分でパンが起きあがる。タイマー機能により、設定して時間に焼き上げることが可能になるほか、グルデンを上新粉に代えれば、小麦ゼロ米パンが作ることができ、小麦粉アレルギーの人もパンを食べることができるという。
また、三洋電機コンシューマエレクトロニクスの製造統括部MC推進部・小林美和子課長は、「お米を作っている人たちの意思、お米のすばらしさを伝えることができる商品」と前置きし、「三洋電機の鳥取製造が持つ炊飯器開発、米粉ベーカリー開発で培ったノウハウを生かした米ペースト製法、加西製造が持つミキサー、掃除機で活用しているモーター技術を活用した正逆回転機構によって実現できた」とする。
米から米粉にする場合に米の粘りが出てしまったり、粗挽きした後に粉状にするには時間がかかってしまうことなど、開発陣は壁にぶつかったていたが、発想を転換して米に水を吸収させると柔らかくなる特性を生かして、撹拌してペースト状の生地を作り、これを解決。米をペースト上にする行程と、生地をこねる行程とが求められる回転数が異なるため、2つの異なる回転数のモーターを正逆回転機構により、1つの回転軸で実現。ミル用モーターでは反時計回りの約6,300回転の高速モーターで、こね用モーターには、時計回りの約400回転のモーターで全自動化を実現した。開発には4年を要しており、国内特許で55件、海外特許で 12件を出願しているという。
会見に参加した農林水産省の佐々木隆博政務官は、「今年見直しを行った食料・農業・農村基本計画では、食料自給率を50%にするとしたが、これには水田の利活用が大きな課題であり、さらに米粉の活用も重要となる。米粉パンを月に3回食べると、食料自給率は1%あがる。この製品がお米からパンを作るという新たな食のあり方、家族だんらんのあり方を提案してくれるものと期待している。多くの人に愛され、お米の消費拡大に役立つことを期待している」と語った。
三洋電機では、今回の製品を、環境エナジー先進メーカーとしての役割を果たす製品と位置づけ、「地産地消によるフードマイレージの観点からの省エネ、農地を守る環境、材料を確認してパンを作ることかできる安心、低炉利カロリーでのあるという点からの健康を実現し、安心、安全、健康な食生活に貢献する」(小林課長)としている。
同社では、日本での発売を皮切りに海外展開も予定しており、2011年度には中国、アジア圏でも製品を投入。今後は、北米、欧州への展開も検討していくという。2010年度下期で約6万台、2011年度は海外を含めて20万台規模の出荷を目指す。
また、同社では、ライスブレッドクッカー「GOPAN」の発売に先駆け、7月21日から、9月30日までの期間限定で、東京・原宿のZipZapに、GOPAN Cafeをオープン。GOPANで作った米パン、玄米パンを試食できるようにする。
今回の製品は、三洋電機ならではの特徴を生かした製品といえる。佐野社長は、「今回の製品は、世界で初めて投入したもので、ホームベーカリーでトップシェアを獲得しているパナソニックが発売している製品が、小麦粉によるもの、価格帯が上位機種でも2万5,000円前後であることを考えると、商品コンセプトや価格設定で棲み分けができる。今後の白物家電事業については、パナソニックとの事業の一元化などに取り組んでいくことになるが、今回のような三洋電機が得意とする技術はしっかりと堅持しながら、パナソニックと三洋電機をあわせて、グローバルに強化していきたい」とした。