白頭山
白頭山の地下で今何が起きているか?
渤海
6月18日11時42分配信 聯合ニュース
【ソウル18日聯合ニュース】中国と北朝鮮の国境に位置する休火山の白頭山が、数年内に噴火する可能性があると指摘された。噴火すれば、欧州の航空路をまひさせたアイスランド火山噴火よりも被害が大きいと予想され、気象庁が国家レベルの災害対策に乗り出した。
気象庁が18日に明らかにしたところによると、釜山大学地球科学教育科の尹成孝(ユン・ソンヒョ)教授は16日に同庁主催の白頭山関連セミナーで、2014〜2015年の間に白頭山が噴火する可能性を指摘した中国火山学者らの見解を伝え、対策づくりを促した。詳細な観測資料が入手できず、正確にいつとは断言できないが、白頭山 が近い将来に噴火する兆候を見せているのは確かだと強調した。
尹教授によると、2002年6月に中国東北部の望城県でマグニチュード(M)7.3の地震が発生して以来、白頭山では地震頻度が10倍に増えている。白頭山頂上の火口湖・天池が少しずつ盛り上がっている事実が衛星写真から確認され、天池と付近の森では火山ガスが放出されている。
また、地震波の分析の結果、白頭山の地下では液状のマグマが約10キロメートル、20キロメートル、27キロメートル、32キロメートルの地点に4重になり分布していることも明らかになった。位置は天池のすぐ下と推定される。
アイスランドの火山噴火は、噴出量は0.11立方キロメートルだったが、大量の水蒸気と火山灰で被害が拡大した。頂上に20億トンの水をたたえる白頭山が噴火すれば、これよりはるかに深刻な被害が生じると、尹教授は予想する。
日本の学者の推定によると、10世紀半ばに白頭山でが大規模噴火した際の噴出量は83〜117立方キロメートルで、アイスランド火山の1000倍に達する。
尹教授は、南北共同研究や韓国、中国、日本などによる国際協力を通じ、観測装備を設置し地震の前兆を探知するとともに、噴火時期と規模を予測し、被害を減らす対策づくりが必要だと提案した。
セミナーに出席した気象庁関係者らは、尹教授の警告を受け、国家レベルでの対策の必要性に共感した。
全炳成(チョン・ビョンソン)庁長は、白頭山噴火対策を防災機関や航空当局などと協議する必要があるとの見解を示した。ただ、韓国政府は白頭山に対する実質的な影響力がないため、観測装備の設置は当面難しいだろうとした。
李ヒョン(イ・ヒョン)地震管理官は、火山関連は気象庁の業務に含まれているものの、これまでこれといった対応をしていなかったとし、年内に国家レベルの総合対策を講じ、国際協力案も進めると述べた。
*白頭山1000年ぶりに噴火の兆候?
2002年から1カ月に約250回の地震が続いているという白頭山。地下のマグマが上昇し、山頂上部が膨らんで、マントルで盛り上がって、ヘリウムガス濃度が高まるなど、火山爆発の前兆現象が現れている。
「時事企画KBS 10」は8日午後10時、「千年の眠り、目覚める白頭山」で、東北アジアを恐慌に震わす白頭山噴火の可能性と、噴火の兆し、噴火時に予想される被害などを科学的に分析した。
千年前にあった白頭山噴火はこの2000年間、世界で最も強力な噴火だった。渤海滅亡の原因として議論されるほどだ。
「海東盛国」と呼ばれながら、強盛だった渤海が滅亡した直接的な原因は契丹との戦争であるという主張が支配的だが、間接的には白頭山の噴火で民心が混乱し、国が分裂したという主張も説得力を持っている。
いま白頭山は千年ぶりにまた眠りから覚める準備をするように活発な火山活動が続いている。数年前から小規模な地震が急増しており、火山ガスによって植物が枯れている。
白頭山が噴火すれば、最も大きい被害を蒙ると予想される中国と日本で火山専門家たちは様々なデータ分析を通して、白頭山が近い未来に必ず噴火するだろうと警告している。
韓国速報 10/6/8
*吉林省地震局:長白山天池の噴火兆候はなし?
最近、一部の国外メディアが《韓国の学者の予測によれば、長白山天池火山がおよそ何年かの内に噴火する可能性がある》と報道したのに対し、吉林省地震局の専門家たちは、そのような予測結果は何の科学的根拠もないと明らかにした。
吉林省は、長白山天池に火山観測所を建設し、長白山天池の火山活動状況に対して絶えず観測を進めている。 現在、長白山天池火山観測所の地震測量、水化学、水準、GPSなど各観測手段によると、明確な異常現象は発見出来なかった。 観測資料の分析結果に基づけば、長白山天池火山は平穏な状態にあり、噴火の兆しはなく、今後何年かの内にも噴出する危険な兆しはないと吉林省地震局の専門家たちは明らかにした。
吉林省の火山専門家たちは、国内の火山専門家や学者たちとしばしば交流をしているが、国内の火山専門学者たちが天池火山が2014年あるいは2015年に噴火すると提起した話は聞いたことがない。
(吉林新聞 2010年7月9日)