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農薬:栽培期間中不使用自然栽培米 南魚沼産コシヒカリ 10.19 ゆめぴりか 北海道最高のブランド米 来月本格デビュー!

ゆめぴりか
http://ja.wikipedia.org/wiki/ゆめぴりか

毎日新聞 10月15日(金)13時18分配信

北海道最高のブランド米として開発された新品種「ゆめぴりか」が北海道で発売された。「コシヒカリに匹敵する」「もう抜いているのでは」とまで騒がれる新星は11月には全国で本格デビューする。その実力は?【宮田哲、鈴木勝一】

 ◇粘りと軟らかさ両立

 「夢」とアイヌ語の「美しい」(ピリカ)を合わせた名の「ゆめぴりか」。札幌市豊平区の大型スーパー「ビッグハウスエクストラ」では、新米5キロを2280円(税込み)と、新潟産コシヒカリより90円高い強気の価格設定で発売した。15日午前10時の開店と同時に訪れた同区の主婦(67)は「初めて食べるからどん な味か楽しみ」と笑顔、5キロ入りの袋を二つ買った。

 東京都目黒区で米穀店「スズノブ」を営む西島豊造さんは、ゆめぴりかを絶賛する。「粘りと軟らかさ、甘み、外観のバランスがいい。口の中で一粒一粒が感じられる『米粒感』も魅力」。西島さんは、日本米穀小売商業組合連合会認定の米の目利き「五ツ星お米マイスター」。「既に注文がある。東北などの大産地を脅かす米だ 」

 品種を伏せて試食する試験では、ブランド米に勝つ結果が出た。北海道大の川村周三准教授(食品加工学)が昨春、東京、札幌で試食者約300人ずつで実施。新潟県魚沼産コシヒカリなど6品種7点の中で、ゆめぴりかは総合評価(おいしさ)で両地点でトップだった。「品種としてのおいしさは既にコシヒカリを超えているの では」と川村准教授。

 米の収穫量では新潟とトップを争う北海道だが、胸を張れるブランド米を持つことは長年の悲願だった。米のうまさの大半は粘りと軟らかさで決まる。粘りは、でんぷんの一種「アミロース」が少ないほど強くなる。夏に涼しいとアミロースは多くなり、かつての北海道産米にコシヒカリのような粘りはなかった。軟らかさはたん ぱく質含有率で決まり、低いほど軟らかい。

 ゆめぴりかを開発した道立上川農業試験場(比布町)の菊地治己場長は「30年前は減反の強化で北海道米は『やっかいどう米』と言われ、コシヒカリなどを目標にずっと研究してきた」。同試験場がアミロース値の低い米を選び品種改良した成果がゆめぴりか。コシヒカリ並みの低アミロース値を実現した。

 昨年から本格的に作付けされたが、デビューはつまずいた。天候不順で収量は予定より少ない1万1000トン。しかもホクレン農業協同組合連合会が設定した暫定品質基準(たんぱく質含有率6・8%以下)に満たないコメが多く、出荷は1000トンに。全国デビューは今年に持ち越された。

 今年は作付面積が増え、見込まれる収穫は2万3000トン。猛暑の影響で再びたんぱく質含有率が高くなったが、アミロース値は著しく低く、食味試験の結果も良好。ホクレンは「おいしい米になった」と判断し、品質基準を「たんぱく質含有率7・9%以下」に緩和、昨年の14倍の1万4000トンをゆめぴりか名で出荷す る予定だ。道外販売分は4000トンで、店頭には11月以降並ぶ見通し。

 気になる小売価格は、各米穀店の判断によるが、スズノブでは、産地指定で減農薬などの特別栽培米を5キロ3500円で予約受け付けしている。新潟県産コシヒカリは同3400円でほぼ同じ。西島さんは「通常栽培でも同3000円の価値はある」とみる。

 魚沼産コシヒカリの本場「JAしおざわ」(新潟県南魚沼市)の種村正照組合長は「北海道も頑張っているなと思いました。各地でおいしいコメができるのはいいこと。私たちには『日本一』のプライドがある。他産地に負けないよう頑張ります」と話している。

 

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