世界に1000万人。富裕層は“日本”をまだ知らない!
2009年2月3日(火)日経ビジネス ジェネックスパートナーズ
世界中で10万人が、年間1億円以上を旅行に使っている!
ラストエンペラーの舞台である紫禁城にあった、懐中時計と柱時計。この「皇帝が愛した時計」は、180年余の歴史を誇るスイスの時計メーカー「BOVET(ボヴェ)」によるものである。ボヴェの時計の大部分はマスターピース、つまりオーダー品。いわゆる高級ブランドである。
このボヴェには、加賀蒔絵を施した時計もある。中でも、2003年の新作発表会に出品された「風神雷神」モデルが有名だが、これ以外にも、世界の富裕層や愛好家からの製作依頼があり、1年待ちも当たり前のようだ。1本数百万円から数千万という時計を待ち望む人々が、世界には存在するのである。
2008年6月に発表されたメリルリンチとキャップジェミニが発表した「World Wealth Report 2008」によれば、2007年度の世界の富裕層全体が保有する総資産は40兆7000億ドルにものぼり、金融資産100万ドル以上を保有する個人資産家は、1010万人となっている。
融危機の影響を受けている現時点での最新状況はわからないが、いずれにしても、日本が目標とする訪日外国人旅行者数1000万人を超える富裕層が世界中にいることになるのである。
また、経済産業省・国土交通省の平成18年度ラグジュアリー・トラベルマーケット調査事業による「日本における今後のラグジュアリー・トラベルマーケットの在り方に関する調査研究<報告書>」によれば、アメリカ、ヨーロッパを中心としたラグジュアリー・トラベルマーケットには、レジャー目的の旅行に年間1億円以上を 投じる富裕層が、なんと、10万人以上存在するといわれている。
この10万人について単純計算しただけでも、その経済規模は、最低10兆円を超える。この10万人のわずか5%でも日本に振り向けることができれば、新たに5000億円のマーケットが生まれることになるのだ。
カンヌ映画祭の会場で行われたジャパンナイト!
この新たな可能性に着目した経済産業省と観光庁は、新たに調査や推進活動を開始している。
毎年フランス カンヌで開催される、「インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット(ILTM)」。主催者によって厳選された、世界の富裕層旅行のバイヤーやサプライヤーが一堂に会する商談会であり、世界で最も権威があると認知されているイベントである。
2007年12月、日本は、このILTMの公式オープニングパーティを、「ジャパンナイト」として開催した。京都や金沢を中心に、日本の「本物」の歴史・文化・伝統を体験するイベントを、カンヌ国際映画祭の公式パーティ会場でもある場所で行ったのである。
あでやかな歌舞伎衣装や蒔絵の展示、日本料理のデモンストレーション、ウェルカムドリンクとしての抹茶でのもてなし等々、和の魅力を発信するジャパンナイトは、多くの外国人バイヤーを魅了した。
そして2008年には、経済産業省を中心にラグジュアリー・トラベル国内ネットワーク化研究会が始動。10月には、海外のバイヤーを招待して、「ジャパン・ラグジュアリー・トラベル・フォーラム(JLTF)」も開催した。
前出の平成18年度実施の調査では、日本のラグジュアリー・トラベルの取り組みにおいて、2つの課題が浮かび上がっていた。1つは、海外バイヤーにほとんど日本の情報が届いていない、という点であり、もう1つは、国内の受入体制が十分に整っていない点である。
そもそも、海外への情報発信が不十分であることについては、それまでも訪日観光客の誘客において度々指摘されていた。ましてや、日本人でさえ、何が本物で、そこにたどり着くためにはどこにどうすれば良いのか、知る人の少ない伝統文化が対象のため、情報発信はさらに難しい。
かといって、安易な情報発信は、その「本物の価値」を損なうことにも繋がりかねない。いかに、その精神性の高さや伝統の重みを伝えることができるのか、この「見せ方」も重要なのだ。
一方、伝統工芸などのコンテンツの多くは、門外不出という閉じられた世界にある。その閉じられた世界と、海外の富裕層を結びつけるコーディネーターが、日本にはほとんど存在していない。また、たとえ結び付けられたとしても、訪日した顧客に対して、歴史や地理的な背景等、高いレベルの知識を土台にして、的確に説明で きるガイドは極めて少ない。
ILTMでのジャパンナイトやJLTFの開催は、1つ目の課題であった情報発信の取り組みだ。そして、2つ目のネットワークについても、来年度の実証実験を睨んで準備が進められている。とはいえ、まだまだ、始まったばかり、というのが、ラグジュアリー・トラベルへの取り組みの実際なのである。
こだわりとポリシーを持つ顧客!
そもそも、ラグジュアリー・トラベルの顧客とは、どういう人々なのだろうか。
富裕層と一口に言っても、ロイヤルファミリーや代々の資産家、大企業の幹部、芸能界関係者、IPO長者と幅広い。富裕層は国を問わず全世界に存在しているが、旅行に大金を投じるのは、欧米、ロシア、香港に多いという。
こういった富裕層に共通するのは、「知的欲求の高さ」である。ある人は、彼らを「思ったことを、実行できる人々」と表現していたが、まさに持てる資産の力によって、望むことを追求することができる人々、これがラグジュアリー・トラベルの顧客なのである。
それゆえ、必ずしも「高価格」であれば良い、というのではない。一般の観光客には成しえない体験、通常では出会うことができない人物との邂逅こそが、彼らの求めるものであり、それらはすべて「本物」でなければならない。茶道体験を一例にとっても、家元の点てたお茶を正式な茶室で味わうことを、彼らは望むのだ。
富裕層が1回の旅行で消費する額について、正確な統計は存在していないが、1回の訪日旅行で7000万円を消費した例もあるという。投宿するホテルの宴会場で歌舞伎を再現したり、本物のクジャク2羽を妻の誕生日プレゼントとして用意したり、と富裕層はそのこだわりに対してお金を惜しまない。
一方で、納得のできない支払いに対して厳しいという一面も持っている。ある意味で、お金の使い方について、明確なポリシーを持つ人々なのである。
こういった、目も舌も肥えた富裕層の多種多様な要望に応える「プライベート・コンシェルジュ・サービス」と呼ばれる会員制クラブが、欧米では活況を呈している。コンシェルジュたちは、特別な旅行だけでなく、ショッピング、芸術、イベント、不動産など、富裕層のライフスタイル全般の要望に的確に応えることを常としてい る。
さらに、北米・南米・オーストラリアでは、Virtuoso(ヴァルトュオーソ)という富裕層専門の旅行会社、コンサルタントのアソシエーションが存在している。
富裕層の多くは、富裕層同士のクチコミを除けば、自らの手を労して情報を集め、旅の手配をしたがらない。つまり、こういったコンシェルジュやVirtuosoのメンバーこそが、実際には日本のラグジュアリー・トラベルにおける重要なプレーヤーとなるのだ。
欠くことのできないコンテンツホルダーの存在!
一方、顧客が存在していたとしても、こういった富裕層が求める「本物」を提供できるコンテンツホルダーの存在なくして、ラグジュアリー・トラベルは成立しない。それゆえ、彼らこそが、日本国内においては、最も重要なプレーヤーとなる。
このようなコンテンツホルダーも、実は、海外富裕層を受け入れたいと考えている。経済的な効果もさることながら、本物を志向する富裕層に、今まで守り続けてきた本物の伝統や文化を伝え、魅了したい、という思いが強いのだ。結果的に富裕層によって再評価され、経済性が担保されることによって、保存・育成される日本の 伝統文化は少なくない。
例えば、伝統芸能のひとつである津軽三味線。この奏者で、通常の公演だけで生活が営めるのは、ほんの一握りである。しかし、顧客を海外の富裕層に拡大することによって、新たな経済的効果を得ることが可能になる。津軽三味線と会席料理などを組み合わせたイベントは、評価も高い。経済的な効果だけでなく、演奏を観客か ら評価されることは、奏者の喜びでもあり、継承者としての誇りにも繋がる。ラグジュアリー・トラベルが、後継者不足を解消する手段となる可能性は高いのだ。
コンテンツホルダーは、伝統芸能や伝統工芸、老舗旅館など、日本古来の「本物」を綿々と守り続けてきた人々だけでない。日本を代表するサブカルチャーやファッションを牽引する人々も含まれる。例えば、ベッカムなど欧米人のファンも多いア・ベイシング・エイプのNIGOこと長尾氏もその一人なのである。
顧客とコンテンツホルダーを繋ぐ人々!
このような顧客と、コンテンツホルダーを繋ぐ役割として、日本にも、数は少ないが、富裕層向けの旅行に取り組む企業がある。
世界40数カ国でコンシェルジュサービスを展開しているクィンテセンシャリーや、富裕層向けの特別な旅をアレンジするジェットセッター、世界に向かって日本の旅館の素晴らしさを発信するアール・プロジェクト.インコーポレイテッド、日本の伝統芸能を発信しているオーセンティック.ジャパン、そして、世界最大の旅行会 社であるJTBグループの中にあるブティックJTBなどである。
それぞれ、着々と実績を上げているが、年間の顧客数は多くない。まだ日本を訪れるラグジュアリー・トラベルの顧客が少ないこともあるが、移動手段や食事、ホテルに設置するワインの銘柄、アメニティの種類に至るまで、1組のラグジュアリー・トラベルの顧客の受け入れには膨大な手間がかかり、かつ、すべてがオーダーメ イドのため、1企業で対応できる顧客数は自ずと限られてしまう。
ならば担い手を増やせば良い、と考えがちであるが、ラグジュアリー・トラベルは、誰にでも参入できる領域ではない。なぜなら、コンテンツホルダーと同様に、富裕層のネットワークも信頼を第一とする閉じた世界であるからだ。
豊富なコンテンツを活かしきる!
ラグジュアリー・トラベルには、ここまで述べた、経済効果と伝統文化の保存・育成に加え、もう1つの効用がある。それは「インフルエンサー効果」だ。
一世風靡したビリーズ・ブートキャンプは、有名芸能人にファンが多く、トーク番組などで話題にされたことから急拡大した。その勢いはすさまじく、1万セット販売できれば成功と言われる通信販売において、全世界で1000万セット以上を売り上げたのである。
このように、富裕層や芸能人など影響力を持つ人々から火がつき、広い裾野に向かって急速に広がっていく現象、これが、インフルエンサー効果だ。この効果は、個別の商品やサービスに限らず、旅行においても起きている。
直接的な経済効果、伝統文化の保存・育成、そしてインフルエンサー効果による波及、と魅力溢れるラグジュアリー・トラベル。当然のことながら、各国の戦いは、一般観光客を対象にしたそれとは比較にならないほど熾烈である。
日本には、伝統工芸や伝統芸能のみならず、精神性の高い文化が数多く存在している。また、飛鳥時代から綿々と続く世界最古の老舗企業をはじめ、1000年を超えて生き続ける老舗の数は、世界に類を見ないほど多い。コンテンツの豊富さにおいて、世界の中で十分に勝てる国だと言っても過言ではないのだ。
こういったコンテンツを新たに作り出すのは、極めて難しい。しかし、存在するコンテンツを最大限に活用するための仕組みを作り上げることは、これからでも可能だ。そう言った意味で、ラグジュアリー・トラベルにおいて日本は有利なのである。あとは、豊富なコンテンツを最大限に活かす仕組みを整えることさえできれば、 ラグジュアリー・トラベルにおいて大きく躍進できる可能性は、非常に高い。
ジャパンブランドを追え! では、どう整えれば良いのだろうか。
端的に言ってしまえば、「コンテンツを評価・再定義」し、「コンテンツと顧客を結びつけ」、「顧客の期待値をコントロール」した上で迎え入れ、「質の高いサービスを提供」し、帰国後に「アフターフォロー」する、というプロセスが断絶せず、かつ、それぞれのプロセスで得た顧客の声がコンテンツ評価などに反映されるよ うにすることである
このプロセスには、立場も価値観も異なる多様なプレーヤーが絡み合う。だからと言って、バラバラに動いていては、断絶が発生するだけに止まらず、致命傷を負いかねない。
今も、日本全国のあらゆる地域が、海外に向かってバラバラに働きかけている。実際に、ある海外の旅行会社は、分刻みで日本の各地域の人々が次々と訪れていて忙殺されている、という。この「一つにまとまらない」状態は、ラグジュアリー・トラベルでは致命傷になるのだ。
顧客は、日本と他国を比較しているのであって、日本国内の地域を比較しているのではない。また、複数のプレーヤーがチグハグなことを説明すれば、それは不信感に繋がる。だからこそ、「ジャパンブランド」とは何か、それをどう戦略的に売っていくのか、日本という国が1つになって考え、実行していかなければならないの だ。
勝者の条件!
ラグジュアリー・トラベルにおける勝者となるためには、育成・強化すべき機能が3つあると我々は考えている。それは、「コンテンツ集約機能の育成・強化」、「コンシェルジュ機能の育成・強化」、そして「サービスレベルの向上」である。
(1) コンテンツ集約機能の育成・強化!
コンテンツホルダーのネットワークは、すでにいくつか存在している。長い歴史の中で作り上げられた、同じ価値観を持つ人たちが集まったネットワークである。このネットワークと接点を持つには、紹介する人との信頼関係が不可欠となる。つまり、簡単には手の届かないネットワークなのだ。
そして、たとえリーチできたとしても、それが本当に価値あるものなのか、厳密に評価し、よりすぐったコンテンツだけを「売り物」としなければならない。売りたいものを売る、という従来の観光によく見られがちな「手前味噌」は、ラグジュアリー・トラベルにおいては、あってはならないのだ。
さらに、どんなに素晴らしいコンテンツであったとしても、一度見たり体験したりしたものは、多くの場合、顧客にとって魅力のないものになってしまう。また、情報が広く開示されたり、一般顧客でも手が届くようになった商品やサービスは、富裕層を魅了しない。それゆえ、すでに発掘されたコンテンツを磨き上げるのと同時 に、常に新たなコンテンツを追加して行かなければならない。そして、ただ追加するだけでなく、顧客を次の訪日に誘導すべく、有機的に結び付けていく必要があるのだ。
顧客のこだわりや興味の方向性に合わせて、宗教的なつながりや、技巧、自然風土のつながりなど、その商品やサービスに隠されている文脈を意識しながらコンテンツを評価し、発信していかなければならないのである。
(2) コンシェルジュ機能の育成・強化!
ラグジュアリー・トラベルにおいて、ほぼすべてのプロセスに関与するだけでなく、顧客に最も近い存在、それがコンシェルジュである。コンシェルジュというのは、海外バイヤーからも、コンテンツホルダーからも、そして中間業者同士においても、大きな信頼を獲得していなければ、役割を果たすことはできない。
コンシェルジュ機能は、大きく3つに分かれる。まず、顧客とコンテンツを効果的に結び付けるマッチング機能。2つ目は、顧客の期待値をコントロールする機能、そして最後は、アフターフォロー機能である。いずれも重要な機能であるが、顧客満足という点で、コンシェルジュに欠かすことができないのが、顧客の期待値コン トロール機能である。
どんなに価値あるコンテンツであったとしても、期待値を下回ってしまえば顧客から評価されない。また、顧客に対して厳守してもらわなければならない文化的背景を持つ制約条件なども、事前に十分な理解を得ておく必要がある。
富裕層は、「本物の文化」に対して敬意を表する。富裕層、と聞いて、傍若無人な振る舞いを想像する向きもあろうが、その背景や理由に納得すれば、多くの決まりごとにも彼らは真摯に従ってくれる。つまり、この「事前の心構え」をどの程度形成できるのか、がコンシェルジュの腕の見せ所とも言えるのだ。
このように、ラグジュアリー・トラベルに欠かすことのできないコンシェルジュ機能だが、残念ながら、非常に乏しいのが現在の日本である。確かに、その性格上育成が難しい、という理由もあるが、もう一つ大きな理由がある。それは、本来の役割以外のコーディネイトまで、すべてコンシェルジュに委ねられているという現実 だ。
観光領域の様々なエージェントが、それぞれ得意とするコーディネイト機能を発揮し、互いに連携しなければ、コンシェルジュは本来の機能に専念できない。それゆえ、コンシェルジュ自身の育成と同時に、それぞれのエージェントが十分にその役割を果たすことが、何より必要なのである。
(3) サービスレベルの向上!
たとえ、どんなにコンテンツが充実したとしても、顧客と直接的な接点を持つ人々いかんで、顧客の日本に対する評価は大きく変わる。その主役は、通訳ガイドであり、宿泊施設であり、そして外食産業と言ったサービス提供者である。
サービスレベルの向上において、通訳ガイドの果たす役割は大きい。コンテンツを、より価値あるものにできるか否かが、通訳ガイドにかかっているからだ。それゆえ、歴史の教科書やガイド教本などに掲載されている事柄だけでなく、コンテンツそのものは当然のこと、その周辺に至る、広く深い知識が求められる。
例えば築地市場で、ただ「商品には触ってはいけない」「フラッシュ禁止」と伝えるだけではなく、なぜ触れてはいけないのか、なぜフラッシュ厳禁なのか、を説明しなければならない。加えて「もし自分がマグロ漁師なら、自分の取り分はどれくらいになるのか」「マグロはいつ頃から、どんな風に食べられていたのか」など個 別の疑問も解消しなければならないのだ。
一方、宿泊施設や外食産業にもまた、大きな課題がある。それは、文化的理由ではなく、習慣や提供者側の都合で、顧客の要求に応えない点である。
例えば、茶器を傷つけるため貴金属を身につけてはいけない、といった制約は、文化的背景があり、決して妥協すべきものではない。しかし、飛行機の都合で深夜に到着する顧客から夜食を求められ、それを断固として拒否する、というのは、文化でも何でもなく、単に提供者側の都合や面子に過ぎない。
「ありのままの、おもてなし」は重要である。しかし、その中でも、日本古来の文化と提供者の習慣を区別し、習慣について譲歩できる部分は譲歩する。この柔軟な「おもてなし」こそが、サービスレベルを向上させるのではないだろうか。
門戸開放がラグジュアリー・トラベル成功の鍵!
経済環境が世界的に混乱している現在も、富裕層の訪日旅行にさしたる影響は出ていない、と語る関係者も少なくない。たとえプライベートジェットをファーストクラスに変更したとしても、その先にある「やりたいこと」をガマンしないのが彼ら富裕層の流儀だからだ、と多くの関係者が語っていた。
一方、もともと知られていない、訪れた人も少ない日本は、始めから旅行先の候補に入っていないからだ、と指摘する関係者もいる。訪日観光誘致、とりわけラグジュアリー・トラベルにおいて、日本はようやく名乗りを上げた程度に過ぎない。すべては、これからなのだ。
日本がラグジュアリー・トラベル大国として成長していくためには、まずはコンテンツホルダーをはじめとするプレーヤーたちが、門戸を開かなければ始まらない。まさに、「開国ニッポン」が求められているのである。