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新潟日報 2011年1月6日
未来を拓く、若手生産者の挑戦(2)!
真新しい工場内にサツマイモの甘い香りが漂う。昨年末、小千谷市坪野の高台にある有限会社「農園ビギン」では、サツマイモプリンやスィートポテトなどお菓子の生産が最盛期を迎えていた。材料のサツマイモはすべて自家製。同市内の道の駅などで販売、催事などへの出展の誘いが掛かる逸品ばかりだ。「お客さんの高評価が、 仕事への自信やプライドになる」。販売の先頭に立つ同社専務、新谷梨恵子さん(32)は強調する。
1990年創業の同社はコメ20ヘクタールを中心に、春のアスパラ、夏のスイカ、メロン、秋にはネギなどを栽培。さらにサツマイモの加工品事業に取り組むことで冬の農閑期の仕事確保という長年の課題を解決した。
東京都出身の新谷さんは、10代のころから農業にあこがれを抱き、東京農業大でサツマイモを研究
。結婚を機に移り住んだ小千谷市で、サツマイモの特産品作りの夢を周囲に話し続けた。2001年、冬場に焼き芋の事業化を模索していた同社社長の南雲信幸さん(54)と出会ったことが転機となった。
イベントや保育園で試食してもらうなど3年間、地道に試作を続けた。6年前に発売したプリンは、卵、添加物を使わないやさしい味わいが評判を呼び、現在は10月〜翌年3月の期間限定で約8万個を売り上げる。
同社の年間の売上高は、生鮮品を主力に約5千万円。このうちプリンなど加工品は全体の4割まで増えた。加工品の売り上げは毎年20%の伸び。天候に左右され不安定な農作物とは異なる。南雲社長は「しっかり営業すれば目標を達成できる。経営の安定化のため加工品の比重はさらに高まるだろう」と話す。
昨秋、新工場を建設した。手作業だった部分を機械化するなど、生産能力が2倍以上にアップ。新谷さんは「今までは大口の話があっても不安だったが、自信を持って前に踏み出せる」と販路拡大を見据える。
プリンをきっかけに知り合う人たちに、フレッシュな野菜や果物の情報を伝えるため毎日ブログを更新。四季を肌で感じ癒されることが多い農作業の魅力も発信する。自分のような非農家出身者や女性にも農業を職業の選択肢にしてほしいとの願いもある。
消費者との結び付きが、農業の可能性を広げると信じる。季節ごとに収穫体験などのツァーを実施。「農作物、加工品と一年中おいしいものがある農園のファンになってもらいたい」と語る。「農家はもっと顔を見せて自己PRしてもいい。出荷して終わりではなく、消費者と触れ合い、声を聞くことが来年の生産の励みになる」。そ の言葉に実感がこもった。