保刈明子のブログ(保刈農園)
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坂井涼子の写真ブログ(農業1年生、涼子のドタバタ日記)
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渋谷和歌子 新潟県女性のチャレンジサイト〜事例紹介〜「渋谷和歌子さん」
http://www.pref.niigata.lg.jp/danjobyodo/1236542487053.html
田淵展子(BSNテレビ、これからのワンダフル新潟人)
http://www.ohbsn.com/niigatajin/2009/07/13/713.html
新潟日報 2011年1月8日
未来を拓く―若手生産者の挑戦(4)―
雪野菜のカレー味ポトフ、米粉パン、ル・レクチェドレッシングのサラダー。自家製野菜をたっぷりと使い、愛情を込めて調理した月2回の「ベジタブルランチ」が人気を呼んでいる。自家製のコメで米粉を製造販売する保刈農園(新潟県西区)の次女、保刈明子さん(29)ら20代の女性3人が昨年5月から始めた。
会場は同区善久の住宅展示場に併設されたカフェスペース。午前11時半に開店すると、家族連れや
サラリーマンらが来店し、あっという間に12テーブルが埋まる。訪れた中央区の男性(61)は「全部おいしい、野菜が笑いかけてくるよう」と驚いた。
もともと江南区の生産法人スタッフの渋谷和歌子(28)らが不定期で行っていたランチを引き継いだ。「おいしいランチを通じて、米粉や野菜の食べ方を提案したい」と保刈さん。同区の農家の跡取り娘、坂井涼子さん(27)も自慢の野菜を持ち込む。
この3人が、若い女性就農者ならではの感性で消費者にアピールする「農業女子」たちだ。「食」の多様な視点から農業の枠組みを広げ、新風を吹き込んでいる。
ランチの開催は毎月第2、第4木曜日。献立づくりは「そのとき何が取れるか」から始まる。中央区の料理研究家の田淵展子さん(54)のアドバイスを受け、例えば白菜の茎はサラダに、葉っぱはスープに、と丹精込めた食材を余すことなく使う。
農作業や直売所の運営など休む暇もない3人。1回の開催に付き3回は繰り返す試作や、前日の仕込みで集まるたび、睡眠時間を削る。保刈さんは「コストパフォーマンスが合うかというと難しいけど、『毎日やってほしい』と言われるとうれしい」と笑う。
千葉県の高校を経てUターンした保刈さん。県農業大学校を卒業後、コメや枝豆を生産する父母を支え、4年前からは自ら米粉の企画販売も手掛ける。当初は小麦粉の代替としか考えられずパンを焼いても固くなったが、田淵さんと出会って「米粉の良さを伸ばすことが大切」と教えられた。行く先々で「米粉を知ってますか」と気後 れせず話しかけ、今では年間3トンを販売する。収支はまだとんとんで、安定して利益をだすには10倍に増やすことが必要。ゆくゆくは「米粉を極める」のが目標だ。
農業の後継者を志す女性は、県内ではまだ少ない。3人が顔を合わせ、時間が空くと話すことは一つ。「結婚はどうする」「家は」―。農業はプライベートと切り離しにくいだけに悩みは尽きない。
しかし保刈さんにとって、ランチで培った「女子」の絆は掛け替えのない宝。「違う仕事をいいなと思うこともあるけど、私は私。農業で人を幸せにできれば」。次のランチは13日。米粉をたっぷり使ったグラタンが登場するはずだ。