日本海倉庫株式会社
http://www6.ocn.ne.jp/~nisouko/
新潟日報 2011年1月22日
中国へのコメの輸出拡大に向け、農林水産省が全国8ヵ所で整備を進める登録燻蒸倉庫に本県の日本海倉庫(新潟市中央区)の定温倉庫が選ばれたことが21日、分かった。
本県には対中輸出に必要な登録燻蒸倉庫と指定精米工場がなく、これまで新潟港から輸出ができなかった。燻蒸施設の整備によって県産米の直接輸出に道筋がつきそうだ。
検疫対象の病害虫(カツオブシムシ類)の調査で問題がなければ、5月にも正式に登録される見通し。
同省は2011年度、燻蒸施設だけでなく精米工場も各地に整備することを検討している。
県食品・流通課は「新潟からの輸出拡大の第一歩になる。新潟港からの輸出に向け、国に環境整備を働き掛けていきたい」としている。
同省によると、国内には現在、輸出に必要な指定精米工場と登録燻蒸倉庫は神奈川県にそれぞれ1ヵ所しかなく、輸送コストが課題となっている。
同省は昨年12月、筒井信隆農水副大臣が農産物の輸出拡大で中国側と合意したことを受け、検疫体制の整備に着手。12月末にに行った燻蒸倉庫の募集には、全国から30社の応募があり、
1、倉庫の容量や面積
2、港への近さ
3、中国への定期航路の有無
などの審査で、全国から8社の倉庫を選んだ。
北陸で唯一選ばれた日本海倉庫はミニマムアクセス(最低輸入量)米や大豆などを扱っている。選ばれた燻蒸倉庫は新潟西港にあり、総床面積は425平方メートル、総容積は2,339立方メートル。本県に中国との定期航路があることや、同社の倉庫が燻蒸施設として国の最高ランクの指定を受けていることが評価された。
同社の倉庫のほか、北海道小樽市、山形県酒田市、静岡市、三重県四日市市、京都府舞鶴市、広島県福山市、熊本市の7倉庫が選ばれた。