東京電力湯沢発電所の水利権問題
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南魚沼と十日町両市、歩み寄りで合意!
2011.02.01 新潟日報
東京電力が清津川から取水、発電し別水系の魚野川に放流している湯沢発電所の水利権問題で、清津川に最低限流すべき流量(維持流量)を話し合う県設置の「清津川・魚野川流域水環境検討協議会」が31日、南魚沼市のホテルで開かれた。抜本的解決策実現までの暫定流量として、秋の観光シーズンに従来の 1.8~2.9倍に当たる毎秒0.978トンとするなど年間の具体的な数値を決めた。
同市と十日町市、県が合意した。東電は同日、国の指示を受け、放流量を変更した。暫定的な維持流量は年平均で毎秒0.142トン増量され、同0.716トンとなる。季節ごとの増量は同0.011トン~0.644トンで、かんがい期に比べ秋の増量は約60倍。水温が上がる7、8月も清津川の河川環境に配慮し増量分を多くした。
増量値について県は「学術的というより、両市が互いに立場を尊重したもの」と説明した。両市は、昨年10月に増量検討で合意した。関係書によると、十日町市が非かんがい期の紅葉シーズンと、河道閉塞の危険がある冬季の大幅増量を求めた。
南魚沼市は減反分試算し、かんがい期の増量を提示。季節による大幅増量には、納得できる根拠がないなどとしていた。昨年末に抜本的解決策の検討が始まり、魚野川の正常流量設定の道筋が示されたことなどから両市が歩み寄った。南魚沼市が秋の紅葉シーズンの大幅増量を認める代わりに、十日町市が冬季の大幅増量を譲った格好。
井口一郎・南魚沼市長は「十日町市に相当の配慮を頂いた。これで『水争い』は解消だ」と歓迎した。
関口芳史・十日町市長は「大変喜んでいる。これから検討される抜本的対策が大事になる」と話した。
◇清津川への暫定放流量(立方メートル/s 、カッコ内は増量値)
1/ 1~2/28 0.434(0.100)
3/ 1~4/30 0.637(0.100)
かんがい期
5/ 1~ 5/ 9 0.583(0.024)
5/10~5/23 1.083(0.011)
5/24~6/ 1 1.162(0.084)
6/ 2~ 6/30 1.006(0.084)
7/ 1~ 8/31 0.869(0.176)
9/ 1~ 9/10 0.995(0.073)
9/11~ 9/30 0.659(0.100)
10/ 1~10/15 0.637(0.100)
10/16~10/31 0.978(0.441)
11/ 1~11/15 0.978(0.644)
11/16~12/31 0.434(0.100)
年平均 0.716(0.142)