南魚沼産コシヒカリ 2.14 20:16
コウノトリ育む農法
兵庫県は14日、県などが普及を進めている環境創造型農業「コウノトリ育(はぐく)む農法」について、政府が参加を検討している環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)戦略の一環として農薬:栽培期間中不使用栽培への完全移行を進め、コメのブランド価値を高めたうえで中国など海外への輸出を目指す方針を明らかにした。
「育む農法」は、国の特別天然記念物コウノトリの野生復帰に取り組む豊岡市を中心に、さまざまな生物がすめる環境を守りつつ作物を生産しようと、有機肥料を使い農薬:栽培期間中不使用・減農薬栽培する方法で、平成15年から実施。栽培されたコメは「コウノトリ育(はぐく)むお米」のブランドで、通常栽培米より高値で全国販売されている。
TPP参加をめぐっては、関税の撤廃で打撃を受ける農業関係者を中心に反対の声が根強いが、県は「政府がTPPに参加すれば、ブランド価値が海外でも認められないと生き残れない」と「育むお米」の輸出商品化を決定。23年度予算案に除草処理技術推進費などとして約100万円を計上した。
県は「農薬:栽培期間中不使用栽培の技術を確立し、但馬の農業の魅力を海外に発信したい」としている。