支援物資を積んで小出ホテルオカベを出発
被災地に届け、救援物資!
2011 年3 月21 日 魚沼倫理法人会
3月11日に起きた東北関東大震災の救援のために、魚沼倫理法人会(宮島豊子会長)は、「新潟県中越地震の際は各方面より多大なご支援を頂いたので、今こそ恩返しをしなければ」「被災地で困っている人に食糧と燃料を届けるべきだ。
すぐに行動を起こすべきだ」と役員からの意見が出され、岩手県からの要請書を得て、救援物資を被災地に届けることが3月18 日午前9時に決定された。
被災地では何が求められているかをインターネットやツイッターを駆使し、現地の倫理法人会の情報を総合すると、最も足りないのが暖をとるための灯油、すぐ食べられる食糧、暖かい敷き布団が熱望されていることがわかった。
会員企業からはトラック2台分の救援物資(灯油、うどん、めんつゆ、カレー等のレトルト食品、米、もち等)、沢秀一郎法人SVから(株)原信様に掛け合っていただき、パン、うどん1700食が集まった。
車輌は(資)みうらやの阪西由紀夫社長にお願し、快諾をいただく。
1回目のトラックは、盛岡市近くにある滝沢村の集積地に向けて、堀之内IC から午後8時すぎに出発。集積地に翌朝8時に到着するが、物資があふれていてガソリン不足もあって被災地への配送体制がうまくいっていない様子であった。灯油は盗まれるというので厳重保管しているという。
すぐに欲しいのは、温めればすぐに食べられるものと、やはり灯油であった。集積所では、布団はいらないというが、実際に被災地の避難所に行くと、床の上に毛布と段ボールを敷いただけの避難生活。お年寄りには酷である。敷き布団が欲しいと避難所の人に言われた。底冷えする被災地で本当に必要な物が、タイムリーに届けられることが重要なのである。
魚沼に19 日午後5時に帰ってきた2人の救援スタッフは、帰路の途中に追加物資の緊急集荷を魚沼の会員に連絡、レトルト食品200 食分、パン、うどん1800食分、一斗缶詰めの灯油を会員企業の協力を得て用意した。小出駅前のホテルオカベ様の協力を得て、緊急物資の梱包・詰め込みを行い、午後8時10 分に出発、太平洋に面した町、岩手県大槌町(おおつちちょう=上閉伊郡)に向かった。(花巻倫理法人会伊藤会長の情報収集と遠野市倫理法人会角田様(県モーニングセミナー委員長)、菊池専任幹事の道案内で大槌町に20日午前11 時半に到着。
大槌町は、町長はじめ町職員が津波に流された町である。現大槌町の赤浜小学校で救援物資を下ろすと避難所を統括する区長らしき方も、現地の女性も涙を流して「灯油が足らなくて困っていました。」と感謝とねぎらいの言葉をいただいた。大槌町は18 日に現地への道が開通したばかりで、物資は避難所によってはまだ足りないところが多い。灯油はほとんど来ていないので、暖房がないなかで、屋外で廃材を燃やして暖をとるしかない、寒い日々を過ごしている。各避難所に町民がリヤカーで灯油の一斗缶を運んでいく。大槌高校に灯油を届けると県職員が「町民の3 分の2が行方不明となっている。
よくぞ遠くから灯油を運んでいただき、助かりました。」他にも大槌町のいくつかの避難所を回り、トラックの荷はすべてなくなり、20日午後11 時半に魚沼へ帰着した。
物資搬送した避難所と避難住民数は、以下の通り。
1、大槌町赤浜小学校(約400人)
2、大槌町吉里吉里小学校(約250人)
3、浪板交流促進センター(約320人・近隣孤立住民共)
4、福祉施設らふたぁヒルズ、三陸園(118人)
5、県立大槌高校(900人・近隣孤立住民共)
感想
行政の職員はよく頑張られているが、上からの指示がなければ動くことができないのは当然である。
だが、被災地の避難所には本当に必要な物資が現実には届かないところも多くある。
行政の目が届いている避難所には物資が供給されているが、民間等が運営している避難所には物資が行き届かないところもあるようだ。25万人以上の避難者に効果的に救援物資を届けるには、今すぐに民間のボランティアスタッフを投入し、タイムリーに必要な物資を必要な所に届けられる体制が必要であると感じた。
また、岩手県からの要請書類を提出しなくては現地に物資を届けることさえできないのは、緊急事態への即応体制として、再考するところがあるように思われる。
今回の支援活動にあたり、多くの皆様からご支援を賜りました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。