trippiece
http://trippiece.com/home
Wimdu
http://www.wimdu.jp/
FindJPN
http://ja-jp.facebook.com/findjpn#!/findjpn?sk=info
2011年08月16日 現代ビジネス イケダ ハヤト
私たちの交友関係、就職活動、購買行動・・・ソーシャルウェブは本当に様々なものを変化させています。
「旅」という古くからある活動もまた、ソーシャルウェブの力によって大きく変化しつつあります。本日の記事では、興味深い「旅系ウェブサービス」をいくつかご紹介していきたいと思います。
ホテルではなく、旅先に住む「普通の人」の家に泊まる
みなさんの家に、常に空いている部屋はありませんか? ここでご紹介するAirBnB、Wimduという2つのサービスは「余っている部屋のスペース」を旅行者に有料で貸し出すことを可能にします。
旅先に住む普通の人々の家に泊まることで、ホテルよりも安く、かつコミュニケーションを楽しみながら現地に滞在することができます。若者を中心に人気を博しているサービスで、AirBnBは1億ドル、Wimduは9,000万ドルの資金を調達し、全世界的なユーザー獲得に力を入れています。世界中で様々な人が部屋を提供しているのはもちろん、多くの日本人ユーザーもまた外国人の方々に部屋を提供しています。
同種のサービスではCouchSurfingというものもあり、こちらは無料で宿泊することができます。宿泊者は無料で借りる対価として、「面白い何か(自国の話、趣味の話など)」をホストに提供することがサービスの文化になっています。詳しくはCouchSurfingを活用して世界一周中の@mohidekiさんの解説が参考になるでしょう。
「現地の人」にガイドをしてもらう
慣れない旅先では「ガイド」がしばしば必要ですが、正式なガイド付きのツアーは値段が高くなり、「現地の人しか知らない穴場スポット」も見逃してしまいがちです。
「Shiroube」は、そんな問題を解決する「ローカルガイド」を探すためのサービスです。既に様々な国でローカルガイドが登録されており、ユーザーはガイドを依頼することができるようになっています
例えば、英語を話せるセルビアの現地ガイドNadezdaさん(25歳)は、一日30ユーロ(約3,300円)でセルビアの観光案内をしてくれます。セルビアでのディープな時間を、格安で楽しむことができるでしょう。
ローカルな体験を楽しむ
日本人観光客向けのサービス「FindJPN」もまた、「旅」を楽しむ人にとっては非常に魅力的なコンセプトを持っています。
FindJPNを使えば、日本に住む「個人ガイド」が、書道、オタク文化、空手、盆栽などなど、日本独特の観光体験を、外国人旅行者に有料で提供することができます。英語を話せて、何か日本的な特技がありさえすれば、ちょっとした観光業を営むことができてしまうのです。
例えば、1時間の書道のレッスンが3,000円、2時間の落語のレッスンが4,000円、1時間の三味線レッスンが5,000円で提供されています。私が外国人だったらかなり魅力を感じてしまいそうな体験です。
オリジナルなツアーを企画し、参加者を募る
最後にご紹介するtrippieceは、誰もが旅行/イベント企画を立てることができ、参加者を集めることができるプラットフォームです。
「旅好きマスターのいるスペイン・バルで旅について飲み語ろう!」といったカジュアルなものから、「スペインのトマト祭りに参加しよう」「野尻湖カヌーアドベンチャー」といった本格的なものまで多彩な企画が投稿されています。
旅行やイベントの企画に自信がある方は、ぜひtrippeace上で企画をアップしてみてください。trippeaceが普及していけば、「誰もが観光業を営める時代」がやってくるかも知れません。
ウェブで旅はもっと楽しくなる
本日ご紹介したサービスは、どれも非常にクリエイティブで、人をワクワクさせる力を持っています。現時点では、こうした動きは小さな萌芽に過ぎませんが、今後数年を掛けて私たちの「旅」はドラスティックに変わっていくでしょう。
旅行というジャンルは収益化も比較的やりやすいため、旅系のウェブサービスはまだまだ登場するはずです。変化する「旅」のあり方についても、本連載で扱っていきたいと思います。