メール便
2011/9/ 7 JCASTニュース
書類などの荷物を運ぶ宅配のメール便は、手紙などの信書を送ることは禁じられている。そのサービスを手がけるヤマト運輸が、郵便法違反事件をきっかけに、信書でないことの確認を強化すると告知して、波紋が広がっている。そもそも郵便法がおかしいのではとの声が強いからだ。
告知は、ヤマト運輸のホームページ上で2011年9月1日にあった。
ヤマト運輸は再発防止策として確認を強化
「信書に関する重要なお知らせ」とあり、それによると、クロネコヤマトで知られるメール便について、今後は荷物を引き受けるときに、信書が入っていないか内容物を口頭で確認する。また、これまで出荷票は、信書が入っていないかチェックの印を入れてもらうだけだったが、仕様を変えて、内容物が信書ではないと署名、または記名捺印してもらうことにしている。
きっかけは、ヤマト運輸などが郵便法違反に問われたことだった。
報道によると、埼玉県の30代女性職員が2009年6月、信書に当たる狩猟免許の更新案内をヤマト運輸のメール便で県内の男性に送り、案内を受け取った男性が県警に告発した。県警は、県と職員、ヤマト運輸と従業員2人について、郵便法違反の疑いがあるとして、11年3月16日付で書類送検。その後、さいたま地検はこの月31日付で起訴猶予処分にしている。
ヤマト運輸では、コンプライアンスの観点から、再発防止策として確認を強化することにしたと説明している。
これに対し、ネット上では、こうした確認強化をしなければならないことに疑問が相次いでいる。告知サイトは、はてなブックマークが500以上も付いており、「郵便法により禁じられている事自体がおかしいだろう」「郵政民営化はどこへ」「この国は『何を守っている』のだ?!」といったコメントが支持を集めている。
そもそも、何が信書に当たるのかが分かりにくいようだ。