2011/10/08 サーチナ
韓国統一省のプロジェクト「南北共同体基盤造成事業」の研究結果が7日発表された。南北が2030年に統一した場合、最大2836兆ウォン(約184兆円)の費用が必要で、その10年後には世界8位の経済大国になるとの見通しを明らかにした。韓国メディアが相次いで報じた。
報道によると、南北統一のシナリオは期間によって短期・中期・長期の3つに分けられ、統一に必要な費用として2020年統一では1261兆ウォン(約82兆円)、30年で2836兆ウォン(約184兆円)、40年では3277兆ウォン(約213兆円)と推算された。
これらの費用は、北朝鮮の道路や鉄道などの社会インフラをと年金や医療などの福祉レベルを韓国の水準に引き上げるために必要なもの。研究チームは統一に莫大な費用を要するが、統一後には分断解消と経済の活性化で統一費用を上回る大きな利益が期待できると予想。
統一に必要な莫大な財源については、統一前に「統一税」を設けて統一基金を造成し、統一後には「統一債権」の発行で確保すべきと提案した。統一省は今回の研究結果を土台に統一財源確保のための政府案を用意し、10月中に国会に提出して立法化を推進する予定。
プロジェクトでは、統一後の経済規模に関する試算も行われた。2030年に統一された場合、10年後の2040年にはGDP(国内総生産)を5兆4815億ドル、貿易規模3兆7436億ドルと分析し、世界第8位の経済大国になるとの見通しを明らかにした。
(編集担当:金志秀)