この夏、十日町市で新しい会社が誕生した。雪国の食文化を発信しようと、「飲食店」「一次加工食品卸」「体験学習」を柱に、県内旅館三軒が出資・設立した雪国食文化研究所だ。新潟の伝統料理を消費者や雪国観光圏内の旅館に提供しようという事業趣旨で、来春の開業に向け、十日町市内で出店準備中である。
評価したいのは、ライバルという垣根を超えて、同業同士が提携・協力したことである。人口減少や消費の多様化により需要が縮小し、新しい需要を誰かが生み出さねば、観光事業は永遠に縮んでいく運命にある現在、一軒の頑張りでは限界がある。知恵と資金を出しあって法人を作り、行政や民間の支援を得ながら、本業の需要拡大に向け、補完的に市場を育てていくことが、長い目でみればどれほど重要か。
最近では、山形県でも、三軒の旅館が、合同会社(THKコミュニケーションズ)を作り教育研修の協業化を行ったり、東京都内にアンテナカフェを出店して、県内産品の普及や都会で受けるメニューの研究を行っている。
◆クロステン新飲食店選考結果について
クロステン1階改修に伴う、新飲食店選考審査会が5月2日(月)に開催され、応募のあった2団体から企画のプレゼンテーションが行われ、審査員7人による審査の結果、次のようになりましたのでお知らせいたします。
新飲食店に入居する団体は、合同会社雪国食文化研究所(仮称)であります。構成員は越後湯澤HATAGO井仙、松之山温泉ひなの宿千歳、雪国の宿高半であります。この3者は雪国観光圏として、すでに活動を共にしている方々です。
提案いただいた事業計画の柱は、飲食事業、加工事業、体験事業の3点です。
まず、飲食事業につきましては、「手軽に味わえる本物の郷土料理」を大切にし、地場の野菜や昔ながらの調理法に沿った料理を提供していただきます。また、地元の方が郷土料理に親しんでいただけるような価格設定のメニューも用意していただくことになっております。
次に、加工事業につきましては、地場の野菜類を積極的に活用し、加工・調理したものを地元の飲食店や旅館などに供給していただきます。これにより、飲食店や旅館では食材の加工・調理の手間が省けるとともに、地元の農産物の利用促進にも結びつきます。
最後に、体験事業につきましては、料理教室やそば打ち体験などを行い、自ら作って味わうことによって、雪国の食の魅力を知ってもらうものです。また、着地型旅行会社とタイアップすることで、日帰り旅行プランに組み込むことも可能となります。
以上の事業計画につきましては、今後、クロステンや改修プラン設計者などと協議を重ね、より充実したものにしていただく予定であります。
また、新飲食店の開業は、平成24年4月ころを予定しております。
(雪国郷土料理カフェレストラン MANMA&CAFE 「ユキマツリ」4/17~)
※合同会社雪国食文化研究所
〒942-1432 新潟県十日町市松之山湯本49-1 ひなの宿千歳内
TEL 025-784-3361
松之山温泉ひなの宿千歳『柳 一成』専務 47歳
雪国の宿高半『Iwao Takahashi.』専務 39歳
越後湯澤HATAGO井仙『井口 智裕』社長 38歳
◆雪国郷土料理カフェレストランMANMA&CAFE『ユキマツリ』
(一汁三菜セット料理 十日町市本町6丁目 道の駅クロステン内 2012年4月7日オープン)
クロステン新飲食店選考結果について
http://www.city.tokamachi.niigata.jp/page/10030300070.html
合同会社雪国食文化研究所×NPO魚沼ゆうき×越路商事の3事業所の連携
◆南魚沼市道の駅「雪あかり」、直売所「四季味わい館」、日本一のコシヒカリを使ったオリジナルちゃわんめし「たっぽ家」6月中旬開業
◆日本一の越光を使ったオリジナル「ちゃわんめし」『たっぽ家』
24年6月中旬にオープン予定(南魚沼市下一日市855番地「道の駅」雪あかり内)
http://www.city.minamiuonuma.niigata.jp/soshiki/shoko-kanko/kyotenseibi2.html
飯塚農場と雪国食文化研究所の連携